スーパーハイトワゴンの先駆けである、タントがフルモデルチェンジされて、4代目となりました。
新型タントは、DNGAプラットフォームの採用、次世代スマートアシストの採用などなど、注目したいポイントがいっぱいです。
このページでは、タントのフルモデルチェンジ情報を紹介します。
もくじ
2019年フルモデルチェンジ情報
新型タントの発売日、納期
新型タント、新型タントカスタムは、2019年7月9日に発売されました。
2019年7月現在の納期は、2ヶ月~3ヶ月程度となっています。
フルモデルチェンジされた新型車としては、特別長くはない納期です。
新型タントのデザイン
新型タントにも、これまでと同じく標準モデルと、カスタムモデルの2タイプが用意されています。
標準モデルは、先代よりもヘッドライトが細くなり、初代や2代目に近いデザインの印象となりました。
カスタムモデルは、大きくブラックアウトされたフロントグリルによって迫力があるデザインに仕上げられています。
先代のカスタムモデルに比べると、角が取れており、若干親しみやすい顔つきになっていると感じます。
標準モデルは、「気取らない頼もしさと楽しさを表現した、素を磨いたスタイル」
カスタムモデルは、「大人の感性に響く、洗練、上質スタイル」
をコンセプトに開発されたということです。
インテリアでは、センターから運転席まで伸びる横長のデジタルメーターが特徴的です。
トヨタ・プリウスと同じようなメーターの配置ですね。
高さを抑えたメーターと、細くなったAピラーにより、前方の視界が先代よりも良くなっています。
標準モデルはグレー基調で落ち着きのあるインテリア、カスタムモデルはブラック基調に、メッキ加飾やピアノブラック加飾により、高級感のあるインテリアに仕上がっています。
東京モーターショーに、DN U-SPACEというコンセプトカーが出品されていました。
ヘッドライト周辺のデザインは、コンセプトカーの印象を引き継いでいますが、新型タントのブレーキランプは縦長ですし、全体的にはコンセプトカーとは異なるデザインで発売されました。
このコンセプトカーでは、セレナやノア・ヴォクシーのように、運転席、助手席側のドアガラスが拡大されていましたが、市販車ではそれも採用されていません。
新型タントのボディサイズ、広さ
新型タントのボディサイズは、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,755mmです。(4WDは1,775mm)
先代タントと比較すると、全長と全幅は同じ、全高は5mmだけ高くなっています。
新型タントの室内寸法は、室内長2,180mm×室内幅1,350mm×室内高1,370mmです。
先代タントの室内寸法は、室内長2,200mm×室内幅1,350mm×室内高1,365mmだったので、室内長は20mm短く、室内高は5mm高くなっています。
この程度の違いであれば、車内の広さは先代とほぼ同じということができるでしょう。
ミラクルウォークスルーパッケージ
新型タントには、「ミラクルウォークスルーパッケージ」という乗り降りを便利にするためのパッケージが用意されています。
ミラクルウォークスルーパッケージとは、
・ミラクルオープンドア
・運転席ロングスライドシート
・助手席イージークローザー
・ウェルカムオープン機能
・タッチ&ゴーロック機能
・ミラクルオートステップ/ラクスマグリップ
これらの機能、装備の組み合わせにより、使い勝手が大きく向上しています。
ミラクルウォークスルーの便利な使い方を紹介した動画をいくつか紹介します。
小さなお子さんのいる方から、高齢者まで、みんなが便利に使えるパッケージとなっています。
こちらの記事では、ミラクルウォークスルーパッケージの各機能について詳しく解説しています。
DNGAプラットフォーム
新型タントには、新しいプラットフォーム、「DNGAプラットフォーム」が採用されています。
DNGAプラットフォームは、衝突安全性、NV性能、ボディ強度が大幅に向上しています。
剛性が最大30%向上していながら、重量は40kgも軽量化されています。
トヨタは現行プリウスから「TNGAプラットフォーム」を採用しているのですが、基本的な考え方はTNGAプラットフォームと同じで、プラットフォームの共通化と、基本性能の向上を両立したプラットフォームです。
この、DNGAプラットフォームは、これから発売されるダイハツの軽自動車、小型車に採用されます。
軽自動車の基本性能のさらなる向上に大きな期待が持てますね。
パワートレイン
新型タントには、大幅に改良されたエンジンとトランスミッションが採用されています。
エンジンは、これまでと同じくNAエンジンとターボエンジンがラインナップされています。
<NAエンジン>
最高出力・・・52ps/6900rpm
最大トルク・・・6.1kgm/5200rpm
<ターボエンジン>
最高出力・・・64ps/6400rpm
最大トルク・・・10.2kgm/3200rpm
【先代タントのエンジン】
<NAエンジン>
最高出力・・・52ps/6800rpm
最大トルク・・・6.1kgm/5200rpm
<ターボエンジン>
最高出力・・・64ps/6400rpm
最大トルク・・・9.4kgm/3200rpm
先代タントのエンジンと比べると、ターボエンジンのトルクが向上しています。
新型エンジンとトランスミッションの採用により、先代モデルよりも加速性能が15%も向上しているということです。
新型タントの燃費
新型タントには、ハイブリッドシステムは採用されていませんが、新型エンジンと新型トランスミッションの採用により、燃費が大幅に向上しています。
<JC08モード燃費>
NAエンジン・・・27.2km/L
ターボエンジン・・・25.2km/L
<WLTCモード燃費>
NAエンジン・・・21.2km/L
市街地モード18.4km/L
郊外モード22.8km/L
高速道路モード21.6km/L
ターボエンジン・・・20.0km/L
市街地モード17.5km/L
郊外モード21.4km/L
高速道路モード20.4km/L
【先代タントの燃費】
<JC08モード燃費>
NAエンジン・・・28.0km/L
ターボエンジン・・・26.0km/L
JC08モード燃費だけを見ると、悪くなっているじゃないか。と思うかもしれません。
新型タントは、カタログ燃費よりも実燃費重視で、実燃費は先代モデルよりも約10%~20%も向上しているということです。
実燃費は、WLTCモード燃費の9割程度が目安になるので、実燃費でも20km/L近くをマークすることができるかもしれません。
こちらの記事では、新型タントの実燃費を、先代タントの実燃費や、WLTCモード燃費から計算して、予想しています。
https://newcar-magazine.com/tanto-nenpi.html
快適性、乗り心地
新型タントは、快適性、乗り心地も先代よりも大幅に向上しています。
・ソフトでフラットな乗り心地
スーパーハイトワゴンでは、車両の安定性を確保するため、サスペンションを比較的硬めにセッティングする必要がありますが、新型タントでは、ソフトでフラットな乗り心地を実現しています。
DNGAプラットフォームの採用により、ボディの剛性が向上したため、サスペンションを柔軟に動かすことができたためでしょう。
・快適なドライブを実現する静粛性
車体形状、ボディの隙間、段差の低減による、風切り音の低減
防音材の最適配置による、路面走行音の侵入を低減
タントは、先代モデルでも静粛性はライバル車よりも高いレベルにあったと思いますが、新型ではさらに静粛性が向上しているということです。
次世代スマートアシスト
新型タントには、次世代スマートアシストが搭載されています。
スマートアシストは、これで4代目になりますが、「スマートアシスト4」という名前ではなく、「次世代スマートアシスト」という名前になりました。
次世代スマートアシストには、15もの機能が搭載されています。
次世代スマートアシストの機能を紹介します。
・衝突警報機能(車両・歩行者)
衝突の危険性があると判断した場合、ドライバーに注意喚起する機能
・衝突回避支援ブレーキ機能(車両・歩行者)
衝突が避けられないと判断した時、自動でブレーキをかける機能
衝突回避支援ブレーキ機能は、速度差が30km/~80km/hの間で作動するとの記載がありますが、自車速度については記載がないので、全速度域で作動するようになったものと思われます。
・車線逸脱警報機能
60km/h以上で走行中、車線を逸脱しそうになった時、メーター内の表示で知らせる機能
・車線逸脱抑制制御機能
60km/h以上で走行中、車線を逸脱しそうになった時、車線内に戻るようにハンドル操作をアシストする機能
・オートハイビーム
対向車を検知して、自動でハイビームとロービームを切り替える機能
・アダプティブドライビングビーム
ハイビームで走行中に、対向車を検知して、対向車の部分だけを遮光する機能
・標識認識機能
進入禁止の標識を認識し、メーター内表示で知らせる機能
・誤発進抑制制御機能(前方・後方)
10km/h以下で障害物を認識している時に、アクセルペダルを強く踏み込んだ時、エンジン出力を抑制し、障害物に衝突する危険性がある時はブレーキ制御も作動します。
・先行車発進お知らせ機能
前の車が発進したのに、自車が発進しない時に知らせる機能
・コーナーセンサー(前方・後方)
車の四隅に配置されたコーナーセンサーが、障害物までの距離によって警告音で知らせる機能
・アダプティブクルーズコントロール
先行車を認識して、自動で加減速をおこない、先行車に追従する機能
全車速対応型なので、0km/h~対応しています。
・レーンキープコントロール
60km/h以上で走行中に、車線の中央を安定して走行することができるよう、ステアリング操作をアシストする機能
・スマートパノラマパーキングアシスト
駐車枠を自動で検知し、音声とモニターでガイドし、ハンドル操作もアシストする機能
ドライバーは、アクセル、ブレーキで速度を調整するだけで、簡単に駐車することができます。
・パノラマモニター
車の前後左右に搭載された4つのカメラによって、車を上から見下ろした映像、狭い道から出る時は、前方180°の映像など、状況に応じた映像を映すことができる機能
・サイドビューランプ
ハンドルを切った方向を照らす機能
トヨタセーフティセンスをも上回るレベルの機能になっています。
予防安全性能が軽自動車No1であることは間違いないですね。
新型タントの価格
これだけ進化しているので、価格が気になるところですが、新型タントの価格は、先代モデルと同程度に抑えられています。
<標準モデル>
L(スマートアシスト非装着)・・・1,220,400円
L・・・1,306,800円
X・・・1,463,400円
Xターボ・・・1,560,600円
<カスタムモデル>
カスタムL・・・1,549,800円
カスタムX・・・1,668,600円
カスタムRS・・・1,749,600円
タントのライバル車
タントは、スーパーハイトワゴンというジャンルの軽自動車です。
スーパーハイトワゴンのライバル車として、ホンダ・N-BOX、スズキ・スペーシア、日産・デイズルークスがあります。
それぞれのライバル車の特徴を紹介します。
ホンダ・N-BOX
タントの最大のライバルは、このジャンルの販売台数トップである、ホンダ・N-BOXです。
N-BOXは、スーパーハイトワゴンでトップというだけでなく、普通車、軽自動車を含めた全車種の中で販売台数トップの大人気車種です。
N-BOXの特徴は、「パワフルなエンジン」「高い予防安全性能」「快適な乗り心地」です。
特に、NAエンジンがパワフルなのが特徴です。
<NAエンジン>
最高出力・・・58ps/7300rpm
最大トルク・・・6.6kgm/4800rpm
<ターボエンジン>
最高出力・・・64ps/6000rpm
最大トルク・・・2600rpm
ライバル車のNAエンジンの出力は、49ps~52psですから、N-BOXのNAエンジンがいかにパワフルかが分かるかと思います。
N-BOXには、ホンダの上級車種にも採用されている、「ホンダセンシング」が搭載されています。
予防安全性能、運転支援機能は、クラスNo1です。
乗り心地の面でも、車高の高いスーパーハイトワゴンは、安定した走りを実現するために足回りを固めにしている車が多いのですが、現行N-BOXは比較的柔らかめにセッティングされており、乗り心地が良いと好評です。「猫足」なんて言われたりします。
N-BOXの価格は、138万円~197万円
N-BOXカスタムの価格は、169~208万円
最上級グレードだと車両本体価格だけで200万円を超える強気の価格です。
スズキ・スペーシア
スペーシアの特徴は、「低燃費」です。
ハイブリッドシステムが搭載されているのはスペーシアのみで、NA車で30km/L、ターボ車で25.6km/Lを実現しています。
これだけの低燃費を実現できたのは、ハイブリッドシステムの採用だけではなく、軽量化も大きな理由です。
スペーシアの重量は850kg~と、ライバル車よりも100kgくらい軽いです。
軽自動車に大人2人乗ると走りが結構変わることを体感したことがある方も多いかと思いますが、軽自動車で100kgの差というのは、燃費に結構な違いが出ます。
スペーシアの価格は、133万円~158万円
スペーシアカスタムの価格は、157万円~190万円です。
日産・デイズルークス
日産・デイズルークスは、三菱・ekワゴンの兄弟車です。
燃費、パワー、予防安全性能など、ライバル車と比べて特筆すべき点はありません。
むしろ、燃費偽装問題で悪いイメージがついてしまっている人も結構いることでしょう。
しかし、日産ディーラーと付き合いのある人は結構多く、そういった関係や、Vモーショングリルのデザインが好きな人など、で一定の販売台数は出ています。
デイズルークスの価格は、131万円~205万円です。
歴代タント
ここで、歴代タントをかんたんに紹介します。
■初代タント(2003年~2007年)
タントは、「スーパーハイトワゴン」と呼ばれるジャンルの先駆者です。
アルト→ミラ、ワゴンR→ムーヴなど、スズキの後追いをすることが多かったダイハツですが、このジャンルは、ダイハツが先に切り開きました。
■2代目タント(2007年~2013年)
2代目タントから、タントの代名詞でもある、ミラクルオープンドアが採用されました。
助手席側のBピラーをスライドドアの中に組み込み、広い開口幅を確保できる。という仕組みです。
子育て世代の家族に大人気となりました。
ちなみに、2代目タントは、運転席側は前後共にヒンジドアでした。
■3代目タント
3代目タントでは、助手席側のミラクルオープンドアはそのままに、運転席側にもスライドドアが装着されました。
また、ホンダ、N-BOXカスタムの大ヒットを受けて、マイナーチェンジでは、そこまでやるか!と思わせるほどのギラギラしたデザインになりました。
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